インクルーシブ公園

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「インクルーシブ」とは


みなさんは、「インクルーシブ」という言葉を聞いたことがありますか?

「インクルーシブ」とは、英語の「inclusive」をカタカナ表記した言葉で、「包括的な」「すべてを包み込む」という意味を持ちます。

多種多様な背景を持つ人々が、排除されることなく共に生きることができる社会を目指す考え方です。

特に、教育や福祉、職場環境などで、個々の特性を尊重しながら共生する社会の実現を目指すための指針として用いられます。

「インクルーシブ遊具」がつなぐ、誰もが一緒に楽しめる公園への取り組み

「インクルーシブ遊具」は、障がいのある子どもも、ない子どもも公園で一緒に楽しく遊べるように工夫された遊具のことです。

障がいなどを理由に公園施設の利用をためらう子どもや保護者は少なくありません。

こうした現実を踏まえて、これまでのユニバーサルデザインの取り組みに加えて、様々な利用者の思いを包含することで、あらゆる子どもやその保護者が楽しめる「インクルーシブな子ども広場」が求められています。

「インクルーシブな子ども広場」の実現には、人々の意識改革や、ニーズに合わせた環境づくり、サポート体制の整備などが重要になります。


インクルーシブ遊具の工夫

福岡市のとある公園では、インクルーシブ遊具が整備され、先日体験会が開催されました。

この公園に導入された遊具には、

・車いすでも利用できる滑り台

・背もたれ付きのブランコ

・手すりがついた遊具やバリアフリーな足場

など、インクルーシブ遊具は、障害の有無や程度に関わらず、多くの子どもたちが楽しめるように設計されています。
こうした遊具は、障害のある子どもたちが安心して遊べるだけでなく、健常な子どもたちとも自然な形で関わることができる貴重な交流の場となる公園には必要です。


遊びから育まれる社会性と多様性

子どもにとって、「遊び」は、単なる楽しみ以上の意味を持っています。
遊びを通じて規律を学んだり、助け合ったり、相手の気持ちを考えることを経験していきます。

インクルーシブ遊具は、障害の有無に関係なく、すべての子どもが一緒に遊ぶことができるため、自然と「多様性を受け入れる心」が育まれやすくなる狙いがあります。


全国でも広がるインクルーシブな公園の整備

インクルーシブ遊具は欧米ではすでに一般的ですが、近年、日本でもようやく注目が集まり始めています。
こうした取り組みは、単なる「遊具の設置」にとどまらず、誰もが安心して楽しく過ごせる地域づくりの一環として、非常に意義のあるものです。


特別視しない、当たり前の共存を目指して

インクルーシブ公園は、障がいのある子どもたちだけの「特別な場所」ではありません。
すべての人が自然に交われる、当たり前の場所をつくるための手段です。

誰もが同じ空間で同じ時間を共有しながら、互いを理解して認め合う心を育てます。
インクルーシブ公園が果たす役割は、子どもたちの成長だけでなく、地域社会全体の成熟にもつながっています。


まとめ

インクルーシブ公園とは、障害のある子もない子も、すべての子どもたちが一緒に遊べるように工夫された公園のことです。

ただ楽しく遊ぶだけでなく、そこには「多様性を認め合う心」や「違いを受け入れる力」が育まれる大切な意味が込められています。

同じ空間で、同じ目線で、共に遊ぶ。
そんな何気ないひとときの中にこそ、誰もが生きやすい社会をつくるための第一歩があるのかもしれません。

私たち大人も、子どもたちの純粋な遊びの中にある、「気づき」に耳を傾け、共に感じ、共に考える姿勢を忘れずにいたいものです。

すべての子どもたちが分け隔てなく笑顔で遊べる場が当たり前にある社会を目指すために、これからも日本全国にインクルーシブな公園の整備が広がっていくことが望まれます。

参考・引用元:福岡市インクルーシブな子ども広場整備指針

814-0022

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