3月半ばですがまだまだ寒い日が続きますね。寒いと辛い物を食べて体を温めたいと思ったりしませんか?
「辛い物を食べると体が温まる」と多くの人がそう考えているとおもいますが、実はこの認識には少し誤解があります。確かに、トウガラシなどに含まれる「カプサイシン」という成分が体温を一時的に上げる作用を持っていることは知られています。カプサイシンは、辛さを感じることで体が「熱い」と認識し、汗をかきやすくするため、食後に一時的な温かさを感じることができます。
しかし、これは実際に体の内部温度が上昇するわけではなく、むしろ汗をかくことによって体温が下がることもあります。汗をかいて蒸発する際に体から熱が奪われるため、結果的に体が冷えることも考えられます。この現象は、特に寒い環境下では逆効果となる可能性があります。
さらに、辛い物を食べることで一時的に血行が良くなるため、表面上の温かさを感じることはありますが、体全体が温まるわけではなく、むしろ消化にエネルギーを使うため、体が疲れやすくなることもあります。
寒い日に辛い食べ物を食べることで温まると感じるのは、体の一時的な反応に過ぎず、実際には温かい飲み物や服装で体を温める方が効果的です。それでも辛い物には食欲増進や刺激があり、寒い日にはその「温まった気分」を楽しむのも悪くはありません。ただし、体温調節は他の方法も併せて行いましょう!