私が住んでいる地域では、珍しく今日は朝から雷雨でした。
湿気が多く、気温も比較的高い6月は、天気が不安定になりやすい時期です。
こうした気象の変動は、食中毒が多く発生する原因となることもあります。
気温と湿度が高い梅雨時期は、細菌やウイルスが活発に活動しやすく、食中毒のリスクがぐっと上がります。
そこで今回は、梅雨時期に注意すべき食中毒の原因と、それを予防するための大切なポイントについて述べたいと思います。
梅雨時期に多発する食中毒の原因
梅雨時期の湿度と気温は、細菌が増殖する絶好の環境です。
そのため、食中毒の原因として細菌性のものが増加します。
特に気をつけたい細菌は以下の通りです。
- カンピロバクター
カンピロバクターは、鶏肉や生レバーなどに多く含まれている細菌で、下痢や腹痛、発熱を引き起こすことがあります。潜伏期間は1~7日間で、気温が高い時に増殖しやすいです。 - ブドウ球菌
おにぎりや弁当、肉、卵などの調理品に含まれ、短い潜伏期間(30分~6時間)で悪心や嘔吐の症状を引き起こします。熱や乾燥にも強いため、特に注意が必要です。 - ウェルシュ菌
肉類や魚介類などに含まれ、腹痛や下痢を引き起こします。ウェルシュ菌は酸素がない環境で増殖するので、カレーやシチューの残りを再加熱する際に発生しやすいです。 - 腸管出血性大腸菌(O157やO111)
生肉や生レバーに含まれることが多く、腹痛や液体状の下痢を引き起こし、重症の場合は下血も生じる危険な細菌です。
寄生虫の中でも特に要注意は「アニサキス」
また、梅雨時期だけでなく、年間を通じて増える寄生虫による食中毒もあります。
特に注意したいのは「アニサキス」という寄生虫です。
アニサキスはサバやアジ、イカなどの魚介類に寄生し、生で食べることで胃や腸に激しい痛みを引き起こすことがあります。
アニサキス症は、数時間~十数時間後に胃痛や吐き気、嘔吐を引き起こすことが多いです。
ウイルス性食中毒について
細菌性の食中毒だけでなく、ウイルス性の食中毒も梅雨時期に注意が必要です。
特に、ノロウイルスは、感染力が非常に強く、注意しなければいけません。
- ノロウイルス
ノロウイルスは、感染力が非常に強く、少量のウイルスでも食中毒を引き起こすことがあります。感染すると、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などの症状が突然現れ、発症から24~48時間で回復しますが、症状がひどい場合もあるので油断できません。
ノロウイルスは、主に二枚貝(牡蠣など)や野菜、果物を通じて感染します。
特に、生で食べるものには十分注意が必要です。
感染経路は、汚染された水や食物を摂取したり、感染者との接触、またはウイルスが付着した手で食べ物を触ったりすることから広がります。
ノロウィルスには一般的なアルコール消毒液では効果が低いため、石鹸と流水による十分な手洗いが最も効果的です。
感染者の嘔吐物や便を処理する際は、使い捨て手袋やマスクを着用し、次亜塩素酸ナトリウムなどで消毒しましょう。
食中毒の予防法
食中毒を防ぐためには、細菌や寄生虫を「付けない」「増やさない」「やっつける」の3つのポイントが重要です。
- 手洗いの徹底
食材を触る前や調理中、トイレ後にはしっかり手を洗いましょう。生肉や魚を触った後は、特に気をつけて手洗いを行い、器具やまな板もきれいに洗ってください。 - 低温で保存
食品を購入したら、できるだけ早く冷蔵庫に入れて、冷蔵庫は常に10℃以下に保ちましょう。また、冷凍庫に入れて保存する場合は、-15℃以下で保存し、できるだけ早く食べることが大切です。 - 十分な加熱
食品を調理する際は、中心部までしっかりと加熱しましょう。肉や魚は中心部を75℃で1分以上加熱することを目安にしましょう。特に、再加熱の際には均等に加熱されるように注意が必要です。
みんなで予防を心がける
梅雨時期の食中毒は、気温と湿気が高いことで細菌や寄生虫が活発に増えるため、特に注意が必要です。
しかし、しっかりとした予防を行えば、リスクを大きく減らすことができます。
手洗いや食材の保存方法、調理の際の加熱など、基本的なことを守るだけでも、食中毒を防ぐことができますので、ぜひ実践してみてください。
私が通っている就労継続支援事業所B型でも、手洗いなどの予防は年間を通して一同徹底しています。
健康を守るためにしっかりと予防を行い、安心して夏を迎えましょう。
参考&引用先👇
政府広報オンライン 「食中毒予防の原則と6つのポイント」
厚生労働省 「食中毒」
〒814-0022
福岡県福岡市早良区原6丁目23番18号
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